水みらいプロジェクト2020は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため規模を縮小して活動しました。前年度から継続して参加された滑川市立東加積小学校と上市町立陽南小学校の2校が「チャレンジ!学校水族館」に取り組みました。小学生たちは、実際に水族館を訪問し、生きものが棲む環境の変化への気配り、日々の観察記録を残すことの大切さを学びました。
また、今回の活動で、自分たちが思っていた以上に川に投棄されたゴミが多く、自然破壊の現状を目の当たりにし、環境について理解を深めることが出来ました。
本プロジェクトを支えて下さいました参加各校の先生方、保護者をはじめ、魚津水族館、立山黒部ジオパーク協会、立山カルデラ砂防博物館、富山県中央植物園、国土交通省、県・市町村の皆様に対し心より感謝申し上げます。
今後とも一層のご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
水みらいプロジェクト2020実行委員長
竹内 章
豊かな自然に囲まれた上市町立陽南小学校。
5年生11人の児童たちは、4年生の時から水辺の生きものを育てて観察する「学校水族館作り」に取り組んでいます。
2年間に渡って観察を続けてきた 陽南小学校の、学校水族館。
これまで知らなかった水の中の世界…
そして、生きものたちが抱える問題を自分たちで、見つけることができました。
初めての生きもの採取からおよそ1年。5年生になってからも不破さんとの約束を守り、観察を続けてきました。
魚を飼い始めてから、エサの種類や食べ方はもちろん、温度や水質なども、詳しく記録してきました。
そこで発見したのは環境が変化すると魚の様子も変わってしまうということ…。
そこで、5年生の夏に行った、生きもの採取では魚が住む環境について重点的に調べました。
キレイだと思っていた川の中から
缶や瓶、プラスチックなど
様々なゴミが出てきて、生きものを守るために環境を守る必要があることに気づいた、児童たち。学校の周りの環境を調べて学習発表会で紹介することにしました。
水辺の生きものを育てて観察する「学校水族館作り」の成果を発表する、学習発表会。日頃の観察から発見した事を紹介しました。
研究成果の発表はもちろん、児童たちが書いた、魚のイラストに色を塗る塗り絵コーナーや、クイズコーナー。
メダカのエサやり体験など、実際の水族館さながらの行動展示も企画しました。
東加積小学校の近くを流れる上市川の支流・郷川。
身近な川の生きものについて学ぶ学校水族館づくりに4年生14人がチャレンジしました。
小さな生きものから多くの事を学んだ児童たち。
自然への関心がより一層高まりました。
学校水族館に展示する生きものを採取するのは 小学校の近くを流れる、郷川。上市川に流れ込む二級河川です。
最初は戸惑っていた児童たちもだんだんコツを掴んで、ドジョウやオイカワ、トウヨシノボリやカワヨシノボリなど、10種類以上がとれました。
また、川の草陰には色々な生きものがいることを発見しました。
生きものの採取からおよそ1ヶ月後、学校水族館作りに役立ててもらう為に見学会が行われました。
展示の裏側や、エサの管理など、普段見ることができない場所を案内してもらいました。
学校の水槽と照らし合わせながら見学し、プロの飼育方法を知ることができました。
見学会から3ヵ月、学校水族館を次の学年に送る引継ぎ式が行われました。不破さんとの約束を守って、毎日、観察を続けてきた児童たち。
見学会で教えてもらったアイデアも取り入れていました。
生きものの採取から、水槽作り、エサやりや観察記録など、これまでの取り組みを後輩たちに伝えます。